「~♪」


鼻歌を口ずさみながら、自分の部屋でメイクをする。


今日は私にとって、すごく特別なイベントがある♪

この日を楽しみにしていたので、昨日はあんまり眠れなかった…


でも!

全然大丈夫!


だって、今日は…

稲瀬とデートなんだもんっ♪♪♪



メイクをしながら、にやけそうになる。

私はそれを必死でこらえながら、平静を保ち手を動かした。





あ~今日は待ちに待ったデートだよ!


前から、夏休み中にどこか行けたらいいなーなんて思ってたから、

それが叶ったよ♪


しかも、稲瀬と行けるんだから、もっと嬉しいよね!

でもね…

ひとつだけ、マイナスことがあるんだよね…









「悠~おっはよ~♪」



待ち合わせ場所に現れたのは…

悠の友達のあの永井。


そう。

デートと行っても、私と稲瀬の二人きりではない。


私と稲瀬と日向と修君…あと香穂ちゃんと、日向の友達(男女1人ずつ)

そして永井を加えると、かなりの人数に…





これって、デートっていうのかな?

ただみんなで出かけるだけ……


いや!

これはデート!!


大人数だけど、デートってことにしよう!

どんな形であれ、稲瀬と一緒にはいられるんだから!






「これから行くところに、ヅラにゃんこのグッズ売り場があるんだって~」

「本当?絶対行こうね♪」

「うんっ」


あれから電車に乗り、これから一時間半かけて目的地に向かう。

電車に揺られながら、私は香穂ちゃんとおしゃべり♪