「亜希ー! 2か月おめでとうっ。今日これから会うんでしょ?」


 1日の授業が終わり、放課後。


 3年になって千夏と純子とはクラスが離れたけど、運良く同じになった凉に話しかけられた。


 彼女の言った言葉に、自然と頬が緩む。


「ありがと! うん、これから先輩に会いに行ってくるよ!」


 先輩が卒業して、ちょうど2か月。


 そして、今日は先輩と付き合ってから、ちょうど2か月目の記念日だったりする。


「今月は会えるみたいでよかったよ! 初めての記念日は会えなくて、しょぼくれてたもんね?」


 そう、そうなのだ。


 実は先月の1か月記念日は、お互いに予定が合わなくて会えなかった。


 佐伯先輩から『会いたい』って言ってもらえて、私も嬉しかったんだけど。


 あいにくその日に佐伯先輩は急遽バイトに入らなければいけなくなって、おまけに私も用事ができちゃって。


 とにかくその時はへこみまくったなあ。


 だから、先輩が卒業してから今日まで1回も会っていないわけで。


 つまり、2か月振りの再会ってことなのです。