「佐野さん?」 立ち尽くす私に及川くんが話しかけてくる。 「ごめ……。なんでもない」 さっきぬぐったばかりの涙が再びでてくる。 私のバカ。泣き虫! 「佐野さん……」 及川くんが何を思ったか知らないけど、ピアノイスを私の隣に並べてピアノを弾きはじめる。