及川くんとたまたま会ったあの夜。 及川くんは 「じゃあな」も「ばいばい」も 言わなかった。 ただ、ひたすら私としゃべってくれていた。 私が帰ろうとするまで……。 「ねぇ、佐野さん。俺のこと、『すばる』でいいよ。及川くん、とかよそよそしいし」