「優叶(ゆうと)!」


「優叶君!」


「優叶ぉ。」




「「「私と一緒に帰ろ〜〜〜〜〜!!」




耳を突き抜ける女子の歓声。






私、中原 蒼羅(なかはら あおら)14才は、3-1の教室の前で、立ち止まっていた。



理由は幼馴染みを待っているから。



いつも一緒に帰っている、幼馴染みを、ね。





つーか、いつにも増してスゲー歓声だな。



毎日毎日3-1の教室に入りにくいのに、今日はもっと入りにくい!





でも、入りにくいからって入らずに、置いて帰ると、次の日私の教室に来られて大泣きされるからな〜〜〜〜〜(苦笑)。







行くしかない、か。