放課後の屋上は誰も来ない。 秋山君とあたしの二人きり。 屋上から下を覗かなくても聞こえる野球部の声。 サッカー部の声も大きく聞こえる。 そして、吹奏楽部の演奏も校舎中に鳴り響く。 だけど、そんな空間の中。 あたしと秋山君は、どこか別の世界にいるようだった。 「切ないな、俺たち。」 「…うん。」