秋山くんは最上級に優しい。 必ずしも全員が、ハッピーエンドを迎えられないことだって分かってて、理解してて。 それでも、幸せになってほしいと願い続けているところが、残酷で、だけど優しくて。 「向き合うのに時間がかかるなら付き合うから…だから、」 逃げないで、と震える声で言われてしまえば、頷かないわけにいかなくて。 小さく首を縦に振った。