第二章

やっと家についた。
なんだかんだ言って、やっぱり遠いな…
宇羅と花蘭の誘いを無理やり断ってきちゃったけど心配かけちゃったかな…
そんなことを思いながらも、キッチンへ行く。
母が作り置きしていったのだろう、お昼ごはんらしき皿があった。
私はそれを温めずに食べてすぐ昼食を終わらせた。
そこから、自分の部屋に直行する。
携帯を確認。新着メールなし。
「ふぅ…」
疲れていたのか、自然とため息が出た。
今日も、生活記録かかなきゃな…
午後はのんびりゲームをして過ごした。
あ、もう晩御飯の時間か…
ゲームを中断して、キッチンへ行った。
晩御飯はできたてだった。
でも、ほぼ無言の状態でちゃちゃっと終わらせた。
お風呂に入る。
歯磨きをする。
明日の用意をする。明日の部活は午後からか…
目覚ましをかける。
布団に入る。
これは毎晩の習慣になっている。
さあ、もう寝る時間か…
目を閉じてうとうとしていた時だった。
「そういえば定期演奏会、優也先輩のソロすごかったよね…」
思わずガバッと起き上がる。
はぁ、はぁ…
まるで悪夢を見たようだ。
なんで今、その言葉を…
優也先輩のことは忘れたはずなのに…!
どうしてよみがえってくるの…?
私は泣いていた。
どうして、どうして…
これ以上我慢ができなかった。
部屋の電気をつけ、携帯を手に取る。
手の震えが止まらない。
落ち着け、落ち着け…
そう唱えながら携帯のシークレットモードを解除する。
アドレス帳のやの行に懐かしい名前が表示される。
「優也先輩」
私はためらうことなくそのアドレスを開き、メールをうった。
「優也先輩…」
それだけうってすぐに送信した。
今の時間は1:30。すぐに返信が来るとは思っていなかった。
優也先輩にメールを送ったと思うと…
今度は手だけでなく体まで震え始めた。
落ち着け、落ち着け…!
その時、携帯が光った。
「え…?」
おもわず声が漏れてしまった。
優也先輩から返信が来たのだ。
「…どうしたの?」
その一文だけの簡潔なメール。
なのにどうしてか、私は涙を流していた。

何を返信すればいいのかわからなかった私はこう送った。
「優也先輩がいなくてもさびしくならないように優也先輩の代わりになるモノがほしいです」
その日のメールはそれっきりで途切れた。

翌日、やはり夜遅くまで起きていたために寝坊してしまった。
今何時かな…?
携帯を確認。10:30。
あ、新着メール一件。
開くとそこには優也先輩からのメールがあった。
届いた時間は6:30。
あんな遅くまで起きていたのに…
そのメールを開くと、
「入学式の次の日、部活に遊びに行くから」
という文があった。
私は正直複雑な気分で喜べなかった。
会いたいけど会いたくない。
その理由は…
今思い出したくない。
それから入学式の次の日の部活の時まで頭からずっと優也先輩のことが離れなかった。