「あ…ありがとうございます。あのお金返します。」 私が鞄から財布を出そうとする手を胡桃さんは止めた。 「今日は私の奢り!会った記念日として大事にしてね!」 天使だなぁ… 「おい、浮かれんな。姉貴は神様じゃないからな。ただの鬼。」 小声で西崎聖夜は教えてくれた。 「ん゛?せいやあ゛?なんか、余計な事を桃ちゃんに教えてないでしょうね?」 「あははっ…そんな…美人なお姉様が鬼だなんて言ってませんよ。」 ドカッ。 「い゛っで!」 西崎聖夜は一瞬にして膝を床に付いた。