「聖夜は私とは血が繋がらないの。」
「じゃあ…本当は姉弟じゃないってことなんですね。」
「うん。聖夜は産まれて間もなく1歳になるくらいの時に養護施設に預けられた。職員の人も親が迎えに来ることを待った。でも…聖夜が小学校に上がっても両親は一度も姿を現さなかった。それからも。」
西崎は1歳から養護施設に預けられたまんま、両親が迎えに来なかったって事なんだ。
胸が締め付けられる思いだった。
「それでね、私のお母さんが養護施設で働いていたの。私がたまたまお母さんに用事を思い出して養護施設に行った。その時は…私は高1で聖夜は中1ぐらいだったかな~。」

