そして熱いシャワーを浴びてバスタオル1枚のまま、大きなベッドがある部屋へと向かう。
あたしの家はここじゃないけど、男と寝る専用の部屋と、浴室、リビングみたいな部屋、そしてもう一つのベッドルームが完備されており、普通に生活が送れる。
まあ下がうるさいクラブなんてとこに住みたくたいけど。
そんなことを思いながらも、あたしが向かうのはベッドルーム。
男と寝る専用の部屋とは違い、そこにはあたしと冬夜しか入れない。
てか、2階はそもそも限られた人しかまず来れない。
ふぅ、と軽くため息をついてから冬夜がいるであろう部屋へと足を踏み入れる。
思った通り、冬夜はキングサイズのベットに腰掛けて何かの資料を読んでいた。
そしてあたしに気づいて顔をあげると……直ぐに舌打ちをした。
でも舌打ちは冬夜の癖だからいちいちそれに怒ったりなんてしない。
「てめぇ、服ぐらい着ろよ」
「別にいいでしょ?」
冬夜の痛い視線を無視して、あたしも冬夜の隣に腰掛ける。
「冬夜ー。何見てんの?」
冬夜が持っている資料を覗きこむように見ると、慌てて冬夜は資料を持ち上げた。
「おいっ!髪から水が垂れてんだろうが!資料濡らすなよ!」
あ。
あたし体もろくに拭かずにバスタオル巻いたまま出て来たことを思い出した。
自分の失態を流すように、軽く冬夜に笑いかける。
「ごめん、何も考えてなかった」
あたしがこう言うと、冬夜に大きくため息をつかれた。
「はぁーー。お前さ、もうちょっと頭使えよ」
でも冬夜はそう言いながらもベッドの横においてあるテーブルに資料を置き、ベッドに置いてあったタオルを掴んできた。
「馬鹿が頭使っても変わらないって」
「変わるだろ」
そんな無駄口を叩きながらも、そのタオルで丁寧に濡れた髪を拭いてくれる。
そして少し今の離れた体制では拭きづらいのか、足を開きあたしを包み込むような体制に変わった。
冬夜の息遣いが微かに聞こえる。


