恋じゃなくてもイイですか?



「うん、ありがとう」


そう答えると、意気揚々と自室に戻って行った。


ハルニレと一緒に住むようになって、私は無理をしないことにした。前の私は、彼に嫌われたくなくて、健気に家事を頑張る私を見て欲しくて、何でもやってあげていた。


それが日常になってしまったら、私が家事をするのは当たり前で、感謝なんてしてもらえないんだと気付いたのはだいぶ経ってからだった。


私、一生懸命やってるのに何で、ありがとうも言ってくれないの?小さな不満が積もっていった。だから余計にあれもしてあげなきゃ、これもしてあげなきゃと過敏になり、結果、彼が離れてしまった。


少し冷静になった今だったら、彼が毎日窮屈な思いをしていたのだなと理解できた。


ハルニレは優しい。


私があまり好きじゃない洗い物をしてくれたり、一緒に買い出しを行く時は荷物を持ってくれたり。たぶん、本人は意識してないと思うけれど、時折見せる優しさにほっこりとした気持ちになる。


甘えられる所は甘えてしまおう。そう思ったら、肩の力が抜けていることに気付いた。


花冷えの季節も過ぎて、夜風が心地いい季節になってきたので、2階のベランダで、ハルニレと餃子をつつきながらのお酒を飲むのもいいかもしれない。


結芽と桐生くんも誘ってみようか?


楽しい餃子パーティーの準備を計画しつつ、スーパーに向けて自転車を走らせた。




「すごい、これ全部ミーちゃんが作ったんですか?」