「なんだよ乗れねーの?」 「…別に送らなくていいし」 「だから、また襲われてーのかって」 「………」 それを言われると何も言えないじゃん。 ていうか、家も知らないくせに送るとか… 「ったく、めんどくせーなぁ」 「は?きゃ…」 いきなり脇に手を突っ込まれて抱き上げられる。 「ちょ、降ろして」 「あーはいはい」 「ちょっと…」 そしてそのまま私をバイクに跨らせると、鬼神は私の頭にメットを被せる。