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俺はお風呂からあがり
リビングに入った。



柚葉は、机に顔を伏せて寝ていた。



...ん?手紙?


俺は、机の上にある手紙に視線をうつした。








『直輝へ。


まず最初に。
就職、おめでとう。

私たちが別れてから、約1年。

別れてから、一度も会うことなく生きてきたね。


ほら。私ってね?
すごく弱い人間だから。

いっぱい後悔したよ。別れたことも。

付き合ったのだって。

私は付き合えてすごく嬉しかった。
でも、直輝を傷つけただけなんじゃないかって。

今でも後悔ばかりだよ。

許してなんて言わないよ?
だって、〝許して〟って言ったところで
また君に甘えてしまう。

近寄りたくないのに。
心は日に日に直輝に近寄ってく。

ダメだって思ってる。分かってる。


でもね?
これだけは言わせて欲しいんだ。


【私は直輝と付き合えて幸せだった】


それと。

今も大好きです。




柚葉より。』







...んだよ。これ。
俺の気持ち...なんだと思ってんだよ...!

俺は、気持ちを抑え、柚葉を起こした。







「おい!おい!おい!柚葉!!」


「ん?」


「こんなとこで寝るな、風邪ひく」



無防備な格好で寝やがって。