「すっごくいい出来やからみんなに入ってもらぉ思てな」


「禅らしいな」


「だね…。これ…入る?」


「ちょぉ待って!」


入ろうとしたら禅に止められた。


そんなに叫ばなくても…。


「どうかしたのか?」


「ふっふっふっ。お化け屋敷やで?やっぱりここは二手に別れるべきやろ!」


あーなるほど、それがしたかったのね。


「いいけど、女は私1人よ?」


それでもいいのかな?


「それはいいんや!てことで、依亜は史音と入るんや!」


…はて?


そこはじゃんけんとかじゃなくていいのかな?


「なるほど、そういうことですか」


雄吾さん、その納得顔やめてもらえませんか!?


私、全然わからないから!


「まぁ、とにかく入ってくれや」


「ちょっ!」


「おい、押すなって!」


禅に押され、中へと入れられてしまう。


ちょっと本気で待って!?


心の準備まだだから!