ハァー。

疲れた。





『たーだいまー。』



何か今日、いろいろ危なかった…。


「おかえりなさい。

着替えておいで?」


お母さんが優しく言う。
帰ってこの声が癒し。

可愛いとかじゃなくて、落ち着くの…





本当の母親じゃ、ないのにね?




『うん。』





カチャ…




キレイに掃除されてる部屋。
私の部屋。



家具はモノクロでそろえている


カラフルないろ…明るい色は嫌い。


ただ目立ちたがるだけの、色達。



それに比べたら…
いつも、背景色ぐらいにしかあまり使われない、地味ないろがいい。




バフンッッ




あまり意味のない、バカでかいベッドに
制服のまま、ダイブ。




『疲れた…。』


私は、この家が好き。


とても好き。




だけど、ごくたまに、
すごく居心地が悪くなる。




その理由は、明確。






私の、本当の家じゃないから…。