窓の外が明るくなり、身を起こす。
隣には奏がいて、相変わらず綺麗な顔ですやすやと眠っていた。
ムカつく。
ウザい。
だけど……何だろう。
どうしてこんなに胸がきゅっとなるの?
身体の関係なんて、気持ちがなくても出来ると思っている。
実際、浮気した元彼にも抱かれた。
浮気していることを知っていながら。
そして、彼はこんな顔であの女性を抱くのかと思い、一人でへこんだりした。
気分は良くないけど、身体は満たされる。
そう思ったんだ。
だから、何の抵抗もなく奏にも抱かれた。
あんなに嫌いだったのに。
自分自身が分からなくなる。



