「柑奈……」




甘い吐息とともに、あたしを呼ぶ中谷。

その切なげな声に、胸が甘く震える。

その快感に身を委ね、頭も真っ白になって。

ひたすら中谷の背中に手を回す。

悔しいけど……

中谷は上手だ。

一体、何人の女と寝てきたのだろう。





息が上がり、声を我慢する。

そんなあたしを攻める中谷の激しさは増す。




「……中谷君……」




思わず名前を呼ぶと、あたしをじっと見る中谷。

少し汗ばんだその顔に切なそうな表情を浮かべ、あたしに言う。




「奏……」



「え……?」




一瞬顔が強張った。

だけどあたしは……




「奏」




その憎い男の名前を呼んでいた。

その瞬間、狂ったようにあたしを攻める中谷……いや、奏。

あたしは耐え切れず大声を上げていた……








知ってるよ、こういうの、セフレって言うんだ。