中谷の家は、あたしの家から徒歩圏内だった。 その事実があたしの恐怖をさらに駆り立てた。 家に戻ったあたしは、へなへなと地面に座り込む。 その間にも、あたしの頭の中を中谷とのやり取りが流れていった。 ムカつく! ムカつくよ! あたし、なんでこんなに遊ばれてるんだろう。 あの冗談の通じない中谷に! ……冗談の通じない? いや…… 今朝の中谷は、冗談みたいな男だった。 中谷…… 一体、何者!?