次の日…… 「おはようございます」 いつもより気分が重い。 でも、休むことなんて出来るはずもなくて。 とぼとぼと席に辿り着いた。 机の上には畳んである中谷の作業着。 これを返すだけで憂鬱だ。 中谷はあたしを見て、どんな攻撃に出るのだろう。 出世欲の強い人間は怖い。 平気で人を蹴散らして、頂点へと上っていくのだから。 だけど…… どんな形であれ、お礼は言わないと。 気遣ってもらえたのに、無視。 それは社会人失格だよね。 あたしは作業着を持ち、立ち上がった。