「中谷、すごいな」 休憩中、海崎さんはあたしに言った。 あたしの隣には葉子。 その隣には海崎さん。 葉子は、海崎さんをしっかり掴んで離さない。 さすが魔性の女だ。 奏は相変わらず女性に囲まれていて。 見ないようにしようとするのに、視界の端で追ってしまう。 あたしは愚かだ。 「完全に中谷君に持っていかれましたよ」 あたしはため息をついていた。