「中谷君、凄いんだよ」 あたしは出まかせをペラペラ喋る。 「異動して一週間とは思えないほどの仕事をして」 だからあたしは…… 中谷のせいでさんざんな目に遭っている。 上司は中谷にぞっこんだし、先輩も気にしていて。 あたしは完全に窓際に追いやられていた。 退職…… なんて言葉も散らついたが、負けない。 ここで諦めても、何の得にもならない。 「へぇー。 やっぱりすごいんだね、中谷君」 貴哉が笑ってそう言った時…… 再び喫煙所の扉が開いた。