あとの時間は地獄だった。
あたしは吐き気と戦って、ひたすら女子トイレに篭っていた。
あたし以外に女性もいなくて。
誰もあたしの様子を見に来れる人はいなかった。
いや、それでいい。
こんな姿、見られたくない。
携帯を取り出す。
ぐるぐる回る視界の中で、必死に海崎さんにメールを送った。
ー私は大丈夫なので、先に解散していてくださいー
これでいいんだ。
店員には迷惑をかけてしまうけど、会社の人には迷惑をかけない。
それに……
奏にもバレないから。
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