「それより、葉子はどうだったの?」 話題を逸らすためにそう聞く。 すると、葉子は待ってましたとばかりに口を開く。 「太一君が良くて、ホテル行ったけど…… 超下手で冷めた」 「葉子、鬼だね!」 智里が楽しそうに笑う。 だから、あたしも笑っていた。 なんだ、葉子だって同じことしてるじゃん! だから、あたしだけが特別な訳じゃないじゃん!! 少しだけ気分が軽くなった。 きっと、間違ったことはしていない。 割り切った関係。 それも時には必要だ。