パターンが変わらねぇなー・・。


いつも同じパターンなの気づいてんのか!?


俺―‥‥


佐々木 健 


高校3年。


梅雨がやっと明けて暑さが増してくるこの6月の最後。


“いつも通り”お母さんに俺の欲しい物を買ってもらい


いつもなら食べないよう高級レストランに夜ご飯を食べる。


もう―‥‥


このパターンはこれで3度目。


慣れない手つきでナイフとフォークを使う俺はこれからお母さんが言う言葉を予想していた。


「あのね―‥‥」


食べ終わった頃お母さんが申し訳なさそうに口を開いた。


「何?」


もう分かってる。


俺はそんなに子供じゃねぇ。


もったいぶってないでさっさと言えよ―‥‥