そしてようやく駅が見えてきて後少しだと思ってちょっとだけ気を抜いた瞬間 履いていたサンダルで滑って転びそうになって 「うわっ」 と言ったままあたしは体のバランスを崩した。 絶対痛い! と思って無意識に目をつぶったら グッとあたしの繋いでいた手を引っ張られて、気付いたら七瀬くんの腕の中にいた。 「え……なんで?」 「なんで?じゃないよ! いきなり変な声が聞こえてきたから咄嗟に振り向いて引っ張っちゃったじゃん」 危なっかしいな~と言いながらも大丈夫?と言って心配してくれる七瀬くん。