「いいんだ、大丈夫。君のおかげで、サッカー部に入部出来るようになったんだから!」 その声に森野蒼は顔を上げた。 「篤人と同じチームってことやんね」 森野蒼は遠くを見つめた。 今、篤人って言った。 なぜだか胸がキリリと痛む。 「サッカー、好きなん?」 そんな柔らかな声をずっと聞いておきたい。