歩みかけていた足を止めた。 「ねえ、おじいちゃん。 海神(ワタツミ)って何?」 森野蒼が言った言葉の意味がよく分からなかったのだ。 「ワタツミは、海の神と書くんじゃよ。 そのままの意味でぇ、海を司る神のことを言うんじゃ」 いきなりどうしたんじゃ、とおじいちゃんがケラケラ笑った。 「なんでもない。お風呂入ってくる」