「やりたいことを主張するのも、我儘?何でも親の言う通りにやらなきゃ我儘?」 雨がだんだん弱くなって、視界が開けた。 森野蒼は爽を見つめている。 もう触れるほどの距離に立っていることに今更気付いた。 だけど、気付いた時にはもう遅い。 長い髪から滴り落ちる水滴が、爽の手の甲 へポタリと垂れた。