ノートを写そうとしていた、手が止まる。 ゆっくりと、こちらを見つめる。 あの大きな目に今、自分が写っている。 心臓の音がうるさい。 「この前、会ったの覚えてる?」 あの岩の上で風を操っているように 協奏曲を奏でるようにしていたあの時。