―――。
「…じゃない」
1人しかいないから私の声は小さくても部屋中に響く。
「はぁ…」
余計悲しい…。
好きと恐怖が、浮かんでは消えてを繰り返す。
勝吾と陽ちゃんの顔も同じように頭のなかで映し出される。
とりあえず…寝る!
私は布団にもぐって目を閉じた。
"ピリリリ…ピリリリリ…"
「ん…?」
[着信:笠松 陽一]
陽ちゃん…?
「も、もしもし…」
<おう>
「電話なんて、珍しいね…」
<別に珍しくなくね?…オレがメール嫌いなの、なな子知ってんじゃん>
…嘘。
「…ホントに好きな人なら…」
小さい声で呟いた。
<あ?なんか言ったか?>
聞こえてなかったんだ…。
「ううん!なんでもない!」
<…そか>
「…」
<なぁ、なな子>
「ん…?」

