「まぁ…色々あって!」
「何それー」
美架はプクッとほっぺを膨らませた。
「…ご、ごめん」
「…いいよー、別にっ。どーせなな子、勝吾先輩のこと好きでしょ?
そしたら勝ち目ないもーん…」
「ちょ……ぇえ?!」
ななななんで…!?
す、好きなんて一言も…!!
顔が、どんどん熱くなるのが自分でも分かる。
「え。図星ー!?
…陽一はどーしたの?まさか別れた、とか」
「…別れてない」
「はぁー?!もお…。なな子ってホント…」
「分かってるっ。陽ちゃんに、ちゃんと話してみるよ」
「そーしなっ!…じゃ、陽一は、私がもらっちゃおーっと」
「え!?」
「うそうそ!」
「じゃ、また明日ー♪」
美架はおどけて笑うと、またスキップしながら教室を出て行ってしまった。
陽ちゃんと話す、かぁ………――。
…やっぱ無理。
勝吾への気持ちは、隠そう。
私は、”陽ちゃんの彼女”で
”勝吾の元カノ”なんだ。
そう、何度も自分に言い聞かせた。

