―"…なな子ちゃーん"
”なな子のおかげだ”
"なな子、俺…"
"なな子には言うけどな…"
"なな子…"
"あのさ、なな子!"
"なな子っ!"
”なな子、ありがとな”
"海外で……―あ……いや!なんでもねー!じゃーな!なな子"
私を呼ぶその声。
忘れたはずの声が…。
…ドキ…ドキ…
勝吾くん。本人を目の前にしたら…思い出しちゃったよ、あの頃を。
勝吾くんと過ごした時間。
もう、忘れたはずなのにね。
――そうだ。
あの頃、勝吾くんは誰よりも先に、私に秘密を打ち明けてくれたよね。
私も、ずっと隠していた秘密だって…勝吾くんだけには言ってきた。
だから……っ
「は、話長くなっちゃうんだけど…」
「そんなの気にすんな。じゃあ中で話そーぜ」
少し目を細めて、笑う姿を見て
「うん!」
心がざわめいた。

