キミが笑えるように














「こんにちは!峯崎先生!」





私は、元気に挨拶をした。


「ななチャンか!今日はどうした?」


優しい笑顔で、いつも迎えてくれる私の担当医、峯崎賢吾(みねざき けんご)先生。




何年も、峯崎先生にはお世話になってる。





今では、私のお父さん的な存在。



もう1人のお父さんって感じ。






「…足首が少しひどくなってきてて…」





「そうか…他は?」




「大丈夫」


「ななチャンの場合は進行が比較的遅いから安心しな。いきなり動かなくなるって事はないからね」


「うん…」


「怖いかい?」


「…怖くはないけど…悲しい。バスケができなくて」



「そっか…とりあえず、薬出しとくね」


「うん。ありがとう」


「一応、明日も来てもらえる?」


「わかった。また明日ね」


「お大事にー」





病院を出た。今日は、少しだけ遠回りして家に帰った。



なんとなく、今日は歩きたかった。




―――!



細い路地を歩いていた時、人影が見えた。


あ…。


声をかけようと思ったけど、声をかけずに私は歩き続けた。





病院の近くの小さな公園に来た。



夏には、向日葵の花がたくさん咲くこの公園。




―私のお気に入りの場所。



ここは、陽ちゃんと初めてキスした場所だから。










私はしばらく、1人でブランコにのっていた。