…… 《勝吾、峯崎先生、今までありがとう。赤ヶ瀬なな子》 黒いインクのボールペン。 これを握るのも、最後かもしれない。 …一文字一文字、丁寧に書いた。 感謝の気持ちを込めながら…。 ―――本当にありがとう…。 ―――それと、迷惑ばかりかけてごめんね…。 ……… さっきまで病室の前にいた峯崎先生も いつのまにかいなくなっていた。 「……………っ。」 身体の痛みをこらえながら 私はふらついた足取りで病室をでた―。