「……ぃしゃだろ」
いろんな感情で、頭がごちゃごちゃだった。
やっと出た声は、小さく、かすれていた。
「…お前は医者だろって聞いてんだよ!!!答えろよ…!親父…――」
「勝吾…―!?」
「答えろって…っ…言ってんだ!!治せよ…っ!医者なら……
なな子の病気ぐらい、治してみろよ…!!
勝手に生きられんねぇとか…っきめてんじゃねーよっ!!」
気付けば、俺は親父の胸ぐらをつかんで泣いていた。
…っ…―――。
「…」
「だまってねぇで、何とか言えよ…!…なんか言ってくれよ……――…なあ……。…なあ、親父…!!」
「…」
―――――――!!
……俺は、何してんだ?
こんなことしたら、なな子の病気が治るのか…?
ちげぇ。
…ちげぇよな。
バカだ、俺。
―――でも。
「…病気の1つや2つも治せねぇのかよ、やぶ医者」
親父への怒りと絶望は、消えなかった。

