キミが笑えるように










「――だからその時は、すぐに主将を辞め、退部する。」






笠松クンのその言葉に、会場中がざわついた。



そして、うつむいていた選手全員、顔を上げた。





「つまりこれが、オレの引退試合になる可能性があるということだ。



……オレはもちろん、勝利を望んでいるがな。」







笠松くんは今二年生。



だから今日本一にならなくても、来年がある。



実力もリーダーシップもあるから辞める必要なんてない…。



それに、この試合に負けたって、辞めるほどの責任なんてない。








「…笠松。」


商光の背番号6番が口を開いた。




…たしか荻原隼人くん(おぎわら はやと)。