キミが笑えるように











「「お疲れ様でした!」」



「ふう…」



片づけをしていた時、美架が体育館に入ってきた。



「陽一ぃ~早く帰ろ~っ」



甘ったるい声が、体育館に響く。



「あ!美架~すぐ行く~」



笠松クンも、デレデレしながら美架を見た。





わざと遠くにいる私にも聞こえるように、大きな声で言っているんだ。





「…どこまでもさいてーな奴だな、陽一と…あの女」




シゲハル先輩…。




「…ただの、イチャイチャですし。2人は悪くないですよ」



「んなことねーよ!だってあれ…絶対なな子を―――」

「――シゲハル」




征弥先輩が、シゲハル先輩を落ち着かせた。



「あーゆーのはほっとけ、赤ヶ瀬。気にすんな!」



秀一先輩が言った。




「その通りだよ。僕たちはなな子の味方だ。安心しろ」



「あんなの、気にせず一緒にバスケがんばろ?」



「恭輔先輩、征弥先輩…」




胸が熱くなった。




私なんかのために、本気で怒ってくれたシゲハル先輩。


明るく励ましてくれた、秀一先輩。


爽やかな笑顔と、優しい言葉をかけてくれた征弥先輩。


バスケを”一緒に”頑張ろうと言ってくれた恭輔先輩。




……優しい先輩ばかりで本当によかった。








「ぁ…ありがとうございますっ!!!」





私は、涙が出そうになったのをこらえて、大きな声でお礼を言った。