今日も、勝吾が家の前で待っていてくれた。
「ねむーい…」
私が、小さくあくびをすると、勝吾が私の頭をポンポンとなでた。
「ほんと、ごめんな」
「勝吾が謝ることじゃないよっ!私も悪いし…」
「そっか。さんきゅ。…授業、寝んなよ」
「うっ……はーい…」
勝吾の忠告もあり、1回も寝ずに授業を受けた。
大変だったことと言えば…―
―朝 教室―
「なな子ちゃん、これ」
私が教室に入るなり、美架が近づいてきて、私に小さな箱を渡してきた。
「なにこれ」
「開ければわかるよ♪」
「――いらない」
私はすぐに返した。
「陽一からだからっ…受け取ってもらえない?おねがいっ」
笠松クン?
だったらなおさらいらない。
「いらないから。ホント大丈夫」
私は精いっぱいの迷惑そうな顔をした。
「え、でも――」
~♪チャイム
HR…!
たすかったー…。