つまり...魁斗が私の傍から居なくなっちゃうってこと...だよね....。


胸がえぐられたような気持ちになる。

「澪愛乃。あんなやつに朝比奈の事渡さないでよ。

好きでもないくせに彼氏奪って楽しんでるだけなんだからね!」

そうだよね!

そんな子に、魁斗は渡せない。

なにも取り柄のないあたしだけど魁斗のことは本気で誰よりも好きだから。

「魁斗君~よかったら一緒に遊ばない??」

「無理」

良かった。断ってくれて。

「えー!!じゃあ、私も入れて??」

「ちょっと待ちなさいよ!!!!

さっきから、黙って聞いてれば勝手な事ばっかり言って!!

あたしたちは、あんたをいれるつもりはない。」

「あなたってぇ、綾瀬玲美ちゃんだよねぇ。

なんでぇ、玲美ちゃんに言われなきゃいけないのぉ??」


一切、怯まず甘い声を出すモアちゃん。

「あんた、そのしゃべり方キモい。

やめてくれない??

じゃあ、逆に聞くけどなんであんたをいれなきゃいけないの??

あたし達が、計画してみんなで来たのよ。

あんたが、入る隙はないの。」

淡々と、言う玲美。

誰にでも、優しい玲美がこんなに冷たくいうんだからよっぽど最低な子なのかな。

あたしは、よく分からないので黙って聞いていた。


それから、10分後....

「はぁ....。分かったわよぉ~。今日は、諦めるからぁ~」

今日は?

玲美は眉間に皺を寄せた。

「は?今日は?なにいってんの?」

玲美も同じこと思った見たい。

腰にてを当てて睨んでる。

「そうよぉ~。だってぇ、魁斗君達泊まるんでしょぉー?

実はぁ、あたしも泊まるのぉ♪

だからぁ、今日は諦めてあげるぅ!」

「は?ふざけんなし」と、怒りを露にする玲美。

「ねぇ?いいでしょぉー?カリンちゃん。」

「えっ?!私?!えっとぉ....」

急に、名前を呼ばれてあたふたするカリン。

玲美が、モアちゃんを睨む。

「玲美ちゃん、知らないのぉ~?わたしとカリンちゃんは中学の頃の親友なのよぉ?」


その、言葉に玲美が目を見開く。

それは、私も同じ。

「親友?そうなの?カリン。」

視線をカリンに向けて聞く玲美。

もしかしたら、カリンがずっと黙っていたのって仲良かったから自分がどうしていいのか分からなかったのかもしれない。