「…さて、いい加減、逮捕しないと。」
大和君が片手にスマホを取り出していじり始めた。
私はどうこの危機を脱するかを考えていた。
大和君はスマホを耳に当てて誰かに電話をし始めた。
「あ、もしもし…」
大和君が誰かと話している瞬間…
えい!
「お?」
銃を蹴りあげて回し蹴りの要領で足に水平蹴りを食らわした。
「っと。」
見事に水平蹴りが決まってその場に倒れた。
その拍子でスマホが手から離れた。
逃げよう。
直感的に体が動いた。
私は屋上の扉に向かって走った。
よし、逃げれる
私は扉に手をかけた…
プスッ
首元になにか刺さる感触がした。
後ろを振り返ると倒れたまま銃を私に向けている大和君がいた。
「うっ…」
そのまま私は意識を失った。

