あのあと、私の尋問が終わり。



私はさっきまで後ろに座っていた3人の男の人と仲良くなった。



「おっまえ、すげぇな!

あの状態の土方さんと総司がいんのに、全くびびってなかったろ!」



にかっと笑いながら言ってくる童顔の男の子は、藤堂平助くん。



「ほんとだぜ。

遥花チャン、案外肝が据わってんのなっ」



初対面なのに名前で呼んでくる、この馴れ馴れしい人は、原田左之助さん。



「おいおい左之〜、もう口説いてんのか?

ったく手が早ぇな〜」



そうやって原田さんをからかっているのは、永倉新八さんだ。



「…いえ、内心びびりまくってました」



私が少し笑って答えると、“ほんとかよー” なんて茶化される。



「そういえば…私、これからどうしたら良いのでしょうか」



(身の潔白は証明された訳だし、もう用はないわよね…

…もしかして、追い出される?)



そう思っていると、永倉さんが口を開いた。



「それ、俺も思った。

宮瀬お前、行く宛はあるのか?」



その問いにゆっくりと首を横に振る。



「いいえ…なので、野宿…でしょうか」



「いや、その心配は無用だよ」



後ろからかけられた声に驚き振り返る。



そこにはにこにこした近藤さんがいた。



「頼る宛もないおなごを追い出すような鬼畜な真似はしない。

男所帯だし、少し窮屈かもしれないが、宮瀬君さえ良ければ此処に居ると良い」



近藤さんの優しい言葉に、固まった筋肉が解けるのを感じ。



「ありがとう、ございます…!」



震える声を抑え、近藤さんに頭を下げた。