「こんな時間に、何?」
部屋の入口で立ったままでいる俺を不審な目で見ながら、奏葉がうっすらと眉間にしわを寄せた。
奏葉のその表情が、さらに俺を苛立たせる。
誰のせいで……
俺はドアを閉めると、ずかずかと奏葉の部屋の中に入り込み彼女に歩み寄った。
そして今度は、彼女の目の前で仁王立ちになる。
「な、何よ!?」
目の前に立った俺を見上げ、奏葉がますます眉間に皺を寄せる。
俺にしかめ面を向けてくる奏葉の手には、さっきからずっとスマホが握られていた。
奏葉の手元に視線を向けると、手を伸ばして彼女からスマホを奪い取る。
「な、何すんの!?」
俺がスマホを奪うと、奏葉は憤って立ち上がった。
奪い取ったスマホをちらりと見ると、画面にはメールの受信箱が表示されていて、そこには同じ名前が何個もずらりと連なって並んでいた。
あいつには番号教えてんのか……
胸にチクリと鈍い痛みが走る。



