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「お姉ちゃん、おかえり!遅かったじゃん。あのね、今日はビッグニュースがあるんだよ」
玄関のドアを開けるなり、春陽がすごい勢いで私の方へ駆け寄ってきた。
「何?パパがあの女と離婚するって?」
冷めた目でそう言った私に、春陽がもの凄く嫌そうに顔をしかめる。
「お姉ちゃん、冗談きつすぎるんですけど」
「私はそれくらいのビッグニュースでも起きないと驚かないから」
春陽を横に押しのけると、私は靴を脱いで家に上がった。
「あぁ、もう!ちょっとくらい興味示そうよ!」
そっけない私の態度を見て、春陽が大きなため息をつく。
「あぁ、分かった。一体何なの?」
仕方なく振り返ると、春陽が私を見上げて悪戯っぽく笑った。
「なんと、今週の日曜日に我が家に新しく同居人が来ることになりました!」
「へぇ」
無表情でそう答えると、春陽は私の前でがっくりと肩を落とした。
「同居人だよ?同居人!しかも男の子」
何故か嬉しそうな春陽から視線を反らすと、私は小さくため息をついた。



