きらいだったはずなのに!


 中学の頃とは全然違う悠斗。


 あたしの中にある悠斗の記憶は、垢抜けない幼さの残る顔だけ。


 まさか、こんなに短い期間でこんなに男っぽく、かっこよさに磨きがかかるなんて想像もしていなかった。


 金髪なのは衝撃だけど、正直似合っていないこともない。


 なんだか、知らない男の人みたいだ。


 そんなことを思っていると、腕をつつかれた。


「ちょっと、茉菜。こいつ誰なの」


 棘のある言い方で、悠斗の方を睨みながら言うのはあたしの唯一の親友で、さっき腕をつんつんしたのも彼女だ。


 あたしが変なやつに絡まれたのかと思ったのか、あたしを庇うみたいに視界を遮るようにしてミヤコちゃんはあたしと悠斗の間に立った。


 ごめん、ミヤコちゃん。


 あなたの存在を半分忘れかけてました。


 というか、悠斗のこと、ミヤコちゃんになんて言えばいいんだろう。


 あたしがひどいことを言われて別れたってことをミヤコちゃんは知っているけど、それを言ったのが今ここにいる悠斗なんだってことは、彼女は知らないから。


 それに、ミヤコちゃんはウワサ話とかに疎いし、今の発言から考えても、悠斗があたしたちと同じ中学だった事には気がついていないことがわかる。


 なんて言ったらいいのか分からず答えに窮していると、悠斗が苦笑いでミヤコちゃんの方に視線を向けた。


「中里とは、初めて話すのかな。俺、同じクラスにはなったことなかったけど、一応同じ中学だったんだよ」