きらいだったはずなのに!


 中学の頃、悠斗の髪は黒くて短かった。


 “爽やか”って言葉がお似合いで、黙っていれば本当にただのイケメン。


 だけど、みんなを笑わせることが好きな、明るいお調子者。


 バカなことばっかりしていたのに、女子からモテちゃってて。


 背もあたしなんかより全然高くて、そんな悠斗が好きで……って、そうじゃなくて!


 いや、そうなんだけど!


 あたしが好きだった悠斗は、もっとこう、なんて言うのかな。


 うまく言えないけど、どんな時でも笑っていて、人を笑わせることに一生懸命だった。


 そんな悠斗の隣りにいるとき、あたしもいつだって笑顔だった気がする。


 中学の頃悠斗と一緒にいて、付き合って、別れて。


 離れるきっかけのあの日の出来事以外、あたしは悠斗に笑顔をもらってばかりだった。


 だけど、今目の前にいる悠斗は、中学の頃から想像もつかないほど変わっていた。


 じっと観察なくても、変わったことが一目瞭然なくらいに。


 目の前にいるこいつ、誰?


 そんなレベルで変貌を遂げた悠斗を、まじまじと見つめた。


「俺も、だいぶ変わっただろ?」


 悠斗はそう言うと、ほんの少し口角を上げた笑い顔を見せた。


 その笑顔は、あたしのよく知るえくぼができる、あの頃大好きだった表情なんかじゃなかった。


 笑っているはずなのに、寂しそうな印象を与える、そんな顔だった。


 正直、変わったなんて次元じゃない。