きらいだったはずなのに!


 でも、ミヤコちゃんが満足そうだし、それはそれでいいやと思い、食後のデザートを食べに馴染みのクレープ屋へと歩いた。


 甘いものは別腹。


 それに、今日はミヤコちゃんがクレープおごってくれるし楽しみ!


 さっきのいやな気分はさっさと切り替えて、いくら話してもし足りない桐島さんの愚痴をこぼした。


 それにミヤコちゃんは適当な相槌を打って聞いてくれるから、あたしはベラベラと喋りまくる。


「それでね、桐島さんってば、相変わらず“バカ”しか言わないんだよ!」


「へえ~。でも、それって本当のことだし言われても仕方ないんじゃないの」


「ひっどーい! たしかにそうだけどさあ、親友なのにあたしの肩持ってくれないの?」


「ごめん、いくら親友でもあんたが馬鹿なのは事実だから」


 はい、いつも通り辛辣な言葉をいただきました。


 だけど、これでも成績上がってきてるし、もうそんなにバカじゃないと思うんだけどなあ。


「あたしだって最近は頑張ってるのにー」


 ミヤコちゃんの腕にしがみついて抗議すれば、うざったそうに手を振りほどかれた。


 普通にちょっとショックだ。


 わざとらしくしょんぼりしながらミヤコちゃんを見上げても、無視。


 普通にひどい。


 でも、こういうふうにできる友達って、実はかなり貴重だよね。


 そう思って、ミヤコちゃんが隣りにいることのありがたみを噛み締めている時だった。


「……茉菜」


 後ろから、あたしの名前を呼ぶ声が聞こえてきたのは。