きらいだったはずなのに!


 そんな会話をしたあと、桐島さんの愚痴を思う存分話した。


 すると、注文していたハンバーグが運ばれてきて、あたしたちは一心不乱に無言でパクついた。


 だって、お腹すいてたし。


 だけど、量はやっぱり多くて、ミヤコちゃんに半分以上食べてもらっちゃった。


 ミヤコちゃんは自分の分もあたしの分もきれいに完食していて、見ているだけでこっちがお腹いっぱいになる思いだった。


 食べ終わり席を立って会計に向かう時、店員さんと近くにいた男子校生の視線があたしたちに向けられていることがわかって、若干気まずかった。


 彼らの目を見て、その心情を察した。


 まるで化物を見るかのような目で、本当にいたたまれなかった。


 だって、男子でも多いくらいの量を女子ふたりで米粒ひとつ残さず食べ尽くしたんだから。


 食べたのはほとんどミヤコちゃんだけど。


 店に入った時の居心地の悪さとは少しだけ違ういやな気持ちで店を出て、思った。


 もうこの店には来たくない、って。


 あとで知ることになるんだけど、このファミレスは“男子向け”ということで有名で、サイズも男子に合わせてのビッグサイズ。


 女子のお客はほとんどというか、あたしたち以外の女の人が来店したことなんて、今まで一度もなかったらしい。


 女性客の入店お断りではないんだけど、ほぼ男子専用になっているらしかった。


 そんなお店だと知らずに入って、しかも食べきったあたしたちってなんなんだろうね、本当に。


 とりあえず、あれだ。


 ミヤコちゃんの胃袋はブラックホールです。