きらいだったはずなのに!


 あたしが思いっきり否定の言葉を口に出しても、ミヤコちゃんはまだ信じていないみたい。


 さっきと変わらない視線であたしを射抜いてくる。


「だって、男女で密室にふたりきりなわけでしょ? いくらカテキョでもさ、そのなんとかさんだって男なわけだし。ちょっとはこう、ムラムラとかしないのかな」


「それ、あたしに聞くのが根本的に間違ってる気がするんだけど?」


 頬の筋肉がひきつるのを感じながらミヤコちゃんを見れば、至極真面目な顔。


 苦笑いしかできない。


 というか、桐島さんに限ってあたしに変な気起こすとかないでしょ。


 大体そんなこと実際に起きちゃったら、確実に桐島さんクビじゃん?


「まあ、それはどっちでもいいんだけど。とりあえず、今日のカテキョの時に聞いてみなよ。『こんな密室にふたりきりでいて、そういう気分にならないんですか』ってさ」


「ねえ、それ本気で言ってる?」


「もちろん。絶対聞きなさいよ。報告待ってるから」


 引き気味に聞いたら、さも当然というような顔で言われた。


 前から想ってたけど、ミヤコちゃんって絶対ちょっと変な子だよね。


 でも、まあいいか。


 あたしだって、自分に女としての魅力あるのか気になるとこだし!


 今日早速聞いてみようかなあ。


 覚えてたらの話だけどね。