きらいだったはずなのに!


 そう思って首を傾げて彼女を見れば、呆れた目で見られた。


 だから、なんでだ。


 ミヤコちゃんがなにを言いたいのかさっぱりわからなくて困る。


「……密室にふたりきりでいて、本当になにも起こらないの?」


「ぶはっ!? は、なに言ってるの、ミヤコちゃんっ」


 飲んでいた水が思いっきり気管に入って、ゲホゲホとむせ返る。


 ミヤコちゃんが言った、その“なにか起こる”っていうのは、男女のそういう、アレなわけでしょ?


 一瞬だけ頭の中でそれを想像して、頭をぶんぶんと振る。


 ……ないない、ありえない。


 あたしと桐島さんがそんな雰囲気になるわけがない!


 そりゃあ、あたしは桐島さんのことを少しはかっこいいとは思ったことがあるけど。


 バカとか言ってけなされるし、なにより悠斗に似ているから多少の苦手意識はある。


 最初の頃よりは印象いいかもだけど、それでも好きとは言えないし。


 ……うん、桐島さんはない、よね。